皆様は、ご自分の家の家紋ってご存知ですか?
お葬式のときくらいしか目にすることがないので、よくわからないという方もいらっしゃると思います。
今日は家紋のお話です。
家紋とは
そもそも家紋とは、自らの家系や地位を表すための紋章のことです。
このようなマーク、見たことがありますよね。
(丸に麻の葉)
この家紋は、きものエージェントのロゴマークとして使用しています。
菊紋である「十六八重菊」。皇室の紋として広く認識されています。
(靖国神社門)
「十六一重菊」は、日本国旅券=パスポートの表紙になっているので、パスポートをお持ちでしたらお馴染みの紋です。
海外に行ったときに日本人の証になるパスポート。
外国では必ず持ち歩くことになります。
小銭入れに入っていると嬉しい500円玉。この硬貨には、「五三桐」が使われています。
日本国政府が発行する貨幣は、菊ではなく桐が使用されています。
現在でも身近なところに家紋が使われていますね。
飲食店の暖簾でもよく見かけます。
着物の紋
礼装と呼ばれる格の高い着物には、その家の家紋を入れます。
背中中心に1つ、両胸に2つ、後ろ袖に2つ。計5ヶ所に紋を入れることができます。
五つ紋>三つ紋>一つ紋
紋の数によって格の高さが変わります。
結婚式などで着用する黒留袖(女性の最高礼装)では五つ紋ですが、
あまり着物の格を高くしてしまうと、着用場所が限られてしまいます。
色無地の背中に一つ紋を入れておけば、略礼装としても使えますし大げさになりません。
ちなみに、お相手の装う着物より格を高くしてしまうと、マナー違反になってしまう場合があります。
場所やご自分の立場によって、紋の数を考慮する必要があります。
どんな家紋でもいい
結婚してから着物を誂えるとしたら、どの家紋を入れるべきでしょうか。
1、嫁ぎ先の紋を入れる
2、実家の紋を入れる
3、実母の紋(女紋)を入れる
正解は、どれでもいいです。
その家や地域によって考え方が違います。あなたにこだわりがなければ、嫁ぎ先のお姑さんに確認すれば、今後角が立たないでしょう。
オリジナルでも問題ありません。
ただし、着物の格を上げるためのアイテムなので、格を下げてしまうような奇抜なモチーフは逆効果になってしまいます。
せっかく家紋を入れたのに本末転倒ですので、なんでもいいとは言うものの、それだけは注意してください。
時代の変化で、家紋のとらえ方も変わりつつあります。
自分のルーツを背負うのもよし。
好みや個性を表現するものよし。
家紋をつけることで、着ていく先の幅を広げることができます。
もし家紋をつけるとしたら。
まずはご自分の家の家紋を調べてみてください。
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