椿の時期は、冬から春といわれています。
着物の柄に用いられることも多く、椿の意匠が施されたアイテムをお持ちの方も多いと思います。
着物の柄は、実際の季節よりも半月から1ヶ月ほど先取りして着ると粋と言われています。
1月~3月にかけて、椿を取り入れやすい時期です。
とは言うものの、椿は6月~8月を除いた全ての月に、何れかの品種が咲いています。
袷の時期には、何等かの椿の品種が咲いていることになるので、椿柄に不正解はありません。
(薄物の着物に椿柄は、見たことがないです。)
粋じゃないわね!と人様の着ている物にケチをつける人は、無粋な人だと思いますが、
着物で季節を感じる、表現するのでしたら、椿は今の時期です。
伯母から譲り受けた椿の帯。
椿って、花と弁の色のコントラストと、ツヤツヤの葉っぱがなんとも可愛らしいですよね。
不吉な花?
椿は、花がまるごとポトリと落ちる花です。
首が落ちることを連想させて、不吉、縁起が悪いとされることもありますが。。。
椿は、万葉集でも何句か詠われて、親しまれていました。
二月堂のお水取り、薬師寺の花祭りでも、椿の造花を飾ります。
椿を御神木として祀っている神社仏閣は全国各地にあります。
茶人にも好まれて、今でも茶道では欠かせない花となっています。
実は、椿が不吉な花とされたのは、徳川末期のことなのだとか。
もともと松竹梅に並ぶおめでたい花だった椿。
「散り椿」という花弁がひとひらずつ散る種類もあるので、
どうか椿を忌み嫌わないでください。
いろいろな考えの方がいらっしゃるので、縁起を担ぐ場面では気を付けていますが、
椿が不憫でなりません。
(『美しいもの 白洲正子エッセイ集<美術>』白洲正子 青柳恵介=編 の中の”つらつら椿”を参考にしました。)
椿姫
毎晩、寝る前に絵本を読んでもらっていました。
ほぼ活字だけで構成された本を読んでもらったのは、『椿姫』が最初でした。
アレクサンドル・デュマ・フィスが1848年に発表した長編小説『椿姫』。
内容を忘れてしまったので調べたら、
夜の世界で高級娼婦として生きたマルグリットという女性の、愛や裏切りなどの話でした。。。
何度か舞台化や映画化をしている有名なお話です。
でもなぜ、この本を読み聞かせてくれたのか。。笑
白雪姫のようなプリンセスストーリーを想像して、私が母にリクエストしたのかもしれません。
ちなみに、椿の花言葉は「理想の愛」だそうです。
椿姫は、理想の愛を追い求めて生きたのかもしれませんね。
これから椿を装うときに、椿姫の情熱をふと思い出すと、気合が入るかもしれません。
明日は椿の帯でお出かけします^^
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