今日はひなまつり。
ひな人形を飾って、女の子の健やかな成長を願う日です。
我が家でも毎年、段飾りのひな人形を飾っています。
(すでに他家に嫁ぎましたが、実家では変わらず両親が出してくれています。)
ひな人形とウソの顛末
大学生のときに、一家で引っ越しをしました。
南側の和室が道路に面していて、その部屋に、ひな人形を飾っていました。
引っ越したばかりのある日、留守番中にベランダで洗濯物を干していると、
「奥さーん!!」
と、道路から大きな声が。
人の好さそうな中年男性が、ベランダにいる私を呼んでいます。
スーパーの買い物袋を持っていたので、おそらく近所の人でしょう。
(奥さん?。。。まあいいか。)
私 「はーい。」
男性 「ひな人形、いいねー!」
私 「ありがとうございますー。」
男性 「最近引っ越してきたんだー?」
私 「そうですー、よろしくお願いしますー。」
男性 「こちらこそー。町内会で衛生部長をしているNですー。娘さん、喜んでいるでしょー?娘さんにもよろしくねー!」
(以下、Nさんと呼びます)
学生の私のことを、娘がいる奥さんだと思っている。。。
説明するのも面倒なので、「そうですねーー。」と言いました。
駐車スペースが縦に3台分あり、階段を上がって、小さな庭の奥に建っている家です。
大きい家ではないのですが、とても奥まっているのです。
Nさんは公道で、私は2階のベランダ。
ご近所中に響き渡るような、大きな声でのやり取り。。。
「老けて見えますがー、私が娘でーす!!!」
と叫べば良かったのですが、
新天地のご近所さんに大声で老け顔をカミングアウトするのは、学生の私のプライドが許さなかったのです。
それ以来、Nさんに会うと
「奥さん!娘さん元気?」
などど声をかけられるようになってしまいました。
とてもいい人なのです。
しかし、引っ込みがつかなくなってしまいました。
そのうちに、Nさんの姿が見えるとコソコソ隠れるようになりました。
なぜか、「私は奥さんで、娘(架空)は元気」というウソをつき通さなければならない気がしてきたのです。。。
話し込めば、バレてしまう。
誰も悪くないのですが、ひな人形を出すたびに、衛生部長のNさんを思い出します。
Nさん、老けて見えましたが、私が娘でした。すみませんでした。。
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