昨日の続きです。
大島紬についての講義を、大隈講堂で聴いて参りました。
2部構成になっていて、まずは鹿児島県庁のPR課長さん。
お話してくださった西正智さんは
早稲田大学のOBだそうです。
素人にもわかりやすいよう、とても丁寧に説明をして下さいました。
もう一方は、大島紬の織本である重田茂和さん。
大島紬の長着に、違う色の羽織、大島紬のストール。
頭にはハット。
とっても素敵でオシャレでした。
あんな着こなしだったら、さぞかしおモテになるでしょう。
事実、講演終了後に大島紬を着たご婦人方に囲まれていました。
きもの学2015(2)では、主に鹿児島県庁PR課の西さんのお話しをまとめます。
大島紬とは
大島紬とは、鹿児島県南方の離島、奄美大島の特産品です。
手で紡いだ絹糸を泥染めしたものを、手織りした布のことで、普段着として和服に仕立てたものを大島紬といいます。
奄美大島の紹介のVTRが流れたのですが、
綺麗な海と大自然。
羽田や成田からも直行便がでているようです。
そんな奄美大島の住民が、普段着のために織ったのが始まりです。
昔は生糸を使っていなかったとか。
今の「大島紬」の形が完成したのは、明治40年以降のことだそうです。
着物の世界って、古いようで実は変化が目まぐるしいですよね。
時代によって、柔軟に対処してたのがわかります。
衣食住ですから、生活に密着しながら変化して当然です。
大島紬も、時代に合わせたことで、明治以降に爆発的人気が出ました。
なぜ大島紬は高いのか
大島紬、お高いですよね。。
なのに、普段着です。。
価格がいくら高くても、礼装にはなりません。
それがまた贅沢なのですが。
なぜ大島紬が高いのかを4つのポイントでお話ししていただきました。
1、緻密なデザイン
経糸と横糸で表現される模様。
糸を染めてから織り上げるので、正確な図案が必要です。
デジタルの技術も取り入れられるようになりましたが、基本は人の手によるものです。
2、締め織り
図案の通りの柄を出すため、まずは糸を染めます。
木綿糸などでしっかり織り上げると、経糸と緯糸の交差したところは染まらずに白く残ります。
3、染め
白く残った部分に色を染めます。
一本、一本、様々な色に染まります。
4、絣調整
デザイン通りの柄になるように織り上げます。
どうしても、人のてを介しますので、ズレが出てきます。
このズレを、糸を引っ張りながら調整していきます。
すると、霞がかかったような生地が、パッと晴れたようにクリアに柄がでてきます。
この制作工程、大まかに分けても30種以上あり、
反物が出来上がるまでに半年~1年以上かかります。
ひゃー!
高いわけだ!
大島紬の新たな取り組み
ふるさと割という制度で、原価から3割引きのお値段で手にすることができるようです。
鹿児島のアンテナショップでも、大島紬を販売する予定です。
(現在は扱っていない模様)
お話しを聴くと、やはり大島紬が欲しくなります。
私はまだ持っていないのです。
欲しいな。
(曾祖母のお下がりの中に、大島紬と思われる着物が出てきました。
私のサイズにぴったりだったので、おそらく男物でしょう。。。)
織本の重田茂和さんのお話しもとっても面白かったので、
次回に続きます。
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